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エンジニアリングマネージャーの悩みあるある①〜マネジメント人数過多とサブマリン退職編〜

エンジニアリングマネージャーの悩みあるある①〜マネジメント人数過多とサブマリン退職編〜

こんにちは、Findy CEOの 山田 です。 現在FindyではFindy Teamsというサービスを提供していることもあり、エンジニアリングマネージャーと話をする機会が非常に多くなっています。

その中で、エンジニアリングマネージャーからよく聞く悩みをまとめていこうと思います。

目次

エンジニアリングマネージャーの不足

エンジニア組織における最大の課題はそもそもマネージャー不足しているということです。 エンジニアとビジネスサイドの差分は何か、それはマネージャーになりたい人の割合が違うということではないでしょうか?

以下の表の通り、Findyのアンケート調査でもエンジニアの将来という意味では約半分がテックリード、スペシャリスト思考であり、マネジメント思考の人は15%弱と少ない結果になりました。 また、データを持っているわけではないですが、ビジネスサイドは専門性というよりは事業数字でコミットする仕事が多いため、結果的にマネージャーを目指す人が多いようです。

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マネージャーのマネジメント対象人数が増加

マネージャーが少ない結果何が起こってしまうのか。シンプルにマネジメント対象の人数が多くなってしまうことです。 スタートアップにおけるエンジニアリングマネージャーの採用は困難を極めており、結果的に社員15~20人くらいまでCTOがマネジメントや評価をしているというケースもあったりします。加えて、フリーランスエンジニアも数人契約しているというケースも。。。

またもう少し組織規模が大きいスタートアップ、メガベンチャーでも配下メンバーの人数が10人以上の組織はあるようです。

結果的に1週間のうち大半の予定が1on1やビジネスサイドとの調整に時間を使ってしまい、エンジニアリングマネージャーになったらコードを書く機会がなくなってしまったという話もよく聞きますね。 一般的にマネジメントの適正対象者は5~8人で、最大で10人と言われているので、エンジニアリングマネージャーは明確な統計は取れていないですが、マネジメント対象人数が多くなりがちです。

一人一人と向き合う時間の不足

また、当然ですがマネジメント対象者が増えると一人一人に向き合う時間は減ってしまいます。1on1が1回30分として、その準備や周辺のコミュニケーションで一人当たりミニマムで週1時間かかるとします。 メンバーが5人だと5時間、10人だと10時間、そして前述のスタートアップCTOだと20人で20時間。ここまで来ると一人当たりのサポートの時間を減らさざる得ないでしょう。 その結果、一人当たりのケアと言いますか、向き合う時間は減ってしまいます。

メンバーが技術で悩んでいるのか、社員との関係性で悩んでいるのか、あるいは家族のことで悩んでいるのかについても人数が少なければ記憶してサポートできますが、多くなるとキャパシティ超えを起こします。(自分も創業期に似た経験をしましたが、限界が5人という感覚で、それ以上は中間にマネージャーが必要でした。)

リモートでマネジメントをすること難しさ

コロナ渦中でリモートワークが加速しています。Slackを利用したコミュニケーションの活性化や分報チャンネルを作ることで発信など工夫はできるものの、リアルと同じだけの情報量を得るのは難しいのも事実です。 コロナ初期は常時オンラインでつなげるという試みもありましたが、deployするタイミングなど含めて圧倒的に開発効率が落ちるので、非現実的ということも分かってきました。

もちろん、仕事の特性上、集中して作業ができるリモートが決して悪いわけではありません。 一方でマネジメントサイドからすると、オフィスにいると自然と入ってきた情報が敢えて聞かないと分からないということが増えるので、マネジメントの難易度は上がります。

また、エンジニアがフルリモートか一部リモートかはさておきリモートを活用していく流れはアフターコロナの世界でも維持されそうなので、リモートにおけるマネジメントにマネージャーが慣れていく必要がありそうです。

十分なサポートができないことによる退職者の増加

一番の懸念が十分なマネジメントや、結果的なサポートができないことによる退職者の増加です。採用競争がとにかく激しい昨今、どの会社もエンジニアに長く在籍してほしいと思っている会社が多い状況です。

以前に他社のエンジニアリングマネージャーの方と話している際にリモートが浸透する中で増えている「サブマリン退職」を防ぎたいという言葉を聞きました。 「サブマリン退職」というのは潜水艦の浮上の如く突然「退職」がやってくるという意味合いだそうです。「退職」という言葉を聞くタイミングですでに退職が決まっており、打てる手がもうないとのこと。

オフィスで接している「なんとなく調子悪そう」とか、「悩んでいそう」というのを発見するのはリモートよりは簡単だったりしますし、すぐにちょっと話そうとかランチ行こうなどと向き合う場を作ることができます。 結果的に回避できていた悩みなどが、リモートだと気づけないままに、進行してしまい、向き合って話すときには「退職」が決まっているというケースが増えているという声です。

以上、いかがでしたでしょうか? エンジニアリングマネージャーの悩みあるあるのほんの一部をご紹介しました。 Findy Teamsでは直接的に退職を防ぐようなサービスではありませんが、メンバーの日々の活動を可視化することで、早め早めの声がけ、フォローができる機能も実装しています。

ぜひぜひ、ご関心あるCTO、VPoE、エンジニアリングマネージャーの皆様はこちらからお問い合わせください。

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